遅延時間（レイテンシー）を削減する方法

遅延時間が発生する原因はさまざまです。また、原因の発生する場面もさまざまであるため、場面ごとの遅延時間の削減方法について説明しています。

すなわち、パソコンなどの端末、社内、システムに分けて記述しています。また、ボトルネック調査についても説明しています。

遅延時間の削減方法１（端末）

遅延時間が発生する原因が、パソコンなどの端末やOSにある場合、さまざまな原因が考えられますが、その原因に応じて対処する必要があります。

まず、パソコンなどの端末が古い場合、最新のインターネット速度に対応しておらず、またルーターを変更した場合にも、端末がそのルーターの通信規格に対応しているか確認し、古ければ新しいものに変えることで改善できます。

OSについても、古いバージョンであったならば、最新バージョンへアップデートすることで改善できます。

また、不要なソフトウェアが必要以上に起動していると、遅延が生じやすくなるので、不要なソフトウェアは削除することで改善します。

そして、端末の保存容量が少ない場合は、端末自体の動作が遅くなるので、不要な動画や写真などを削除して容量に余裕を持たせることによって改善します。

遅延時間の削減方法2（社内）

遅延時間が発生する原因が社内にある場合にも、いくつかの原因が考えられますが、その原因に応じて対処する必要があります。

ルーターやケーブルが古い場合は、新しいものに変えることで改善できます。無線LANを使用している場合、ルーターと端末の間隔が遠い場合もあるので、なるべく近い場所に動かすことで改善します。

また間に障害物があると電波状況が悪くなり遅くなる場合もあるので、障害物をどけることで改善します。

社内の回線自体に問題がある場合もあり、光回線でも、1つの回線に対する共有人数が多いと、全体的に通信速度が遅れるので、安定した通信速度を保つためには、VDSL配線方式より光配線方式にするべきです。

遅延時間の削減方法3（システム）

システム全体の遅延時間を削減するために、いくつかの方法があります。

メモリ使用量がギリギリになり余裕がなく、CPUのスペック対応がシステム要件を満たしていない場合は、サーバー側の処理性能を高めることによって遅延時間を削減することができます。

また万一の場合に備えて、サーバーやネットワークなど、社内のあらゆるシステムを監視できるツールを導入しておくと、不測の自体で遅延時間が増大することを防ぐことができます。

ボトルネック調査

社内のネットワークが遅くてその原因が分からない場合は、調査して原因を突き止めます。

まず、社内ネットワークの速度を計測します。速度を計測する際は、ネットワークの回線速度を算出する方法がおすすめです。

次にSNP（Scalabale Networking Pack）を確認します。SNPでの原因の有無は、SNPを完全に無効化することによりネットワークに影響が出るかどうかで判断できます。

そして、NICのオフロードを確認します。NIC、すなわちLANカードが正常に機能していないことが原因でネットワークに遅延が生じることがあります。

NICに問題があるかどうかは、NICのオフロードを無効化し、再度通信速度を検出することで判断できます。