遅延時間（レイテンシー）による問題

遅延時間（レイテンシー）とは何か、という説明から始まり、遅延時間が起こる原因について説明し、また遅延時間が発生することによって起こる問題についても解説しています。

最後に、遅延時間を抑えるためにどうすべきかについて説明しています。

遅延時間（レイテンシー）とは？

レイテンシーとは、データ転送における代表的な指標のひとつです。ユーザー側のアクションとその結果である応答のタイミング間に生じる通信時間の遅延を表す内容です。

レイテンシーは、一般にms（ミリ秒）の単位で示され、ネットワークの種類や構成などによってその値は変化します。

遅延時間が短いことをレイテンシーが小さい（低い）、遅延時間が長いことをレイテンシーが大きい（高い）といいます。

レイテンシーが小さければ小さいほど、データアクセスに関する性能は高く、インターネット通信の状態が良好であると評価されます。

遅延時間が発生する原因

遅延時間が発生する原因はいくつかあります。まず、パソコン等の端末にある場合。端末やOSが古い場合、最新のインターネットの回線速度に対応できていない可能性が高いです。

次に、社内に問題がある場合。社内全体のパソコンのネットワークが遅い場合は、端末ではなくLANケーブルやWi-Fiに問題がある可能性があります。

例えばルーターやケーブルの質が悪かったり古かったり、接続端末が多すぎて、データ量が回線の容量を上回る、などの場合です。

次は、プロバイダに問題がある場合。プロバイダが混雑している場合など、ユーザー側ではどうすることもできません。

遅延時間が発生することにより起こる問題

遅延時間は、さまざまな原因によって発生しますが、このことにより、画面がフリーズしたり、送信エラーなどが起こったりします。

インターネットは、ルーターなど中継地点を通ることによってつなげられるので、完全に遅延をなくすことはできません。

また、ネットワークの混雑も刻々と変化するため、遅延時間も常に一定ではなく、揺らぎが生じます。

中継器であるルーターの待ち状態は、混んでいる時もあれば空いている時もあるので、ルーターの混雑状況によってレイテンシーが小さくなったり大きくなったりすることはやむを得ないことでもあります。

遅延時間をなくすことはできない？

インターネットはルーターなど中継地点を通ることによってつなげられるため、遅延時間をなくすということはできません。

データの転送要求をしてから実際にデータが転送されるまで、転送元からのタイムラグがある以上、遅延時間、すなわちレイテンシーを小さくすることはできても、データ転送による遅延時間自体を完全になくすことはできないのです。

では、レイテンシーを少しでも小さくする方法はあるのでしょうか？これについては、工夫次第で可能です。例えばパソコンを新しくする、などにより対処することも可能です。